ドローンを使い空撮を仕事にしている友人がおり、八重山の綺麗な景色を空から見せてもらうと美しさに息を飲む。仕事は順調のようだが、かつて一度だけドローンが帰って来なかったことがあるらしい。GPSの不具合かあるいは、大自然に魅せられて自由になりたかったのだろう。
養蜂をしている友人の話ではミツバチは半径2キロを行動範囲としていて、必ず自分の巣箱に帰ってくる。ミツバチは物体は近づけば大きく見え,近づけば近づくほど大きく見えてくるスピードも速くなる,という事実を利用しているようだ。オーストラリア国立大学で行なわれた実験によれば、ミツバチは、目標物の見える大きさの変化率を一定に保つため飛行速度を徐々に落とし、目標物に到達するときには速度がほぼゼロになり、無事に着地できる。「全米科学アカデミー紀要」という機関誌は,「この着地法は,その単純さと普遍性ゆえに,……飛行ロボットの誘導システムで使用するのに理想的である」と述べている。
この誘導システムをまだドローンは搭載できておらず、人工衛星が頼りなので情報が途絶えると帰還できなくなる。ミツバチの巣箱を見せて貰ったら無数のミツバチが秩序正しく離発着を繰り返しており、最新のドローンが玩具に思えた。
ドローンと同じく自分もどこに行くにもスマホ頼りで、スマホを忘れると途端に道に迷う。しかし長年ミツバチを見てきた彼はスマホを持たない。スマホが無くても帰還できるし、しばしの自由を楽しむ事も出来るのだろう。ミツバチから学べることは沢山あるものだ。
貝工房りん スーさん